2014-04-01

ムンバイが誇る、家具職人 ~Furniture Carpenters in Mumbai~


何でも手作りし、
どんなものでも修理しちゃう職人がそこらじゅうにいるムンバイ。
家具職人もたくさんいます。

ムンバイの一大家具市場は、Oshiwara(オシワラ)というAnderiの北にあります。
そこには、100店どころでない家具屋が軒をつらねています。


小さな家具屋さんが続きます。



エリアによって、アンティークの家具を作っていたり、
中古の家具を売っていたり、家具屋といっても様々です。

唯一の共通点は、どの店も、ムスリム(イスラム教の人)が経営していることくらいでしょうか。
オーナーも、スタッフもムスリムばかりです。

ソファーテーブル。テーブルトップはガラスが人気。

これもソファーテーブル。作りかけ。

照明も、置物も、何でもそろいます


ソファが欲しくて、何日も通って、お店を覗き続け、
とうとう友人に紹介されたある1軒で、我が家のソファを作ってもらいました。

S.V.Road沿いにある「Mujibullah Khan and sons」は、オシワラの中でも古くからある家具屋。
話好きのオーナーが、Oshiwaraの成り立ちを教えてくれました。

オーナー、大きいです。


オーナーのお父さんは、1960年くらいにインド北部からムンバイにでてきたそう。
インドは地域によって言語が違うので、ムンバイで話されているマラティーは話せず、
就ける仕事は限られていて、路上で果物売りを始めました。

そのうちに、運ぶものを果物から、家具に変えました。
家具は重いので、それを運ぶ仕事は重労働。
外からきた、ムスリムであるお父さんが就けた、数少ない仕事です。
今は100件どころでない家具屋が並ぶ場所に、当時は3件だけ、家具屋さんがあったそうです。

その後、家具の仕入れと販売をするうち、家具職人を雇うようになり、
今ではムンバイ外にもお店を持っていて、
アメリカやシンガポールにも輸出するようになっています。



規模は大きくなった今も、古いビルの一角に工房を構えています。
家具が積み重なる中で、オーナーは1台のPCと携帯電話だけで営業をしています。

お客さんは、私たちがそうであったように、お客さん伝いに紹介が続くので、
雑然とした工房だけあれば、営業活動をしなくても、特に問題ないそうです。

クチコミ力が日本以上にものをいう、ムンバイ。
家具の質とお父さんの対応だけが頼みの、実力勝負の世界です。

工房から、家具が溢れだしてます。


たくさんの家具職人たちが腕を奮っています。彼はケーンを編んでいます

こちらはカーブを切り出し中。図面はないようですが、ばっちり決めてきます

こちらは我が家のソファー。


ここのアンティーク家具は、使っている木材も確かで、
デザインも、アンティークから現在風まで自由自在。
オーナーのプライドをかけて、質を守るその姿勢に、
私たちも安心して家具をオーダーすることができました。

ちょっと失礼ですが、オーナーの、インド人おじさんらしいファッションからして全く想像できない、
彼の家具デザインのセンスの良さには目を見張ります。

日本に輸出しても、やっていける高品質。

ムンバイ駐在員の皆さんは、家具をレンタルしている方も多いようですが、
買ったほうが割安だし、何といっても、自分の好みのインドアンティークで暮らすと気持ちのいいものです。
我が家はソファだけですが、すわり心地も良くて、とっても気に入っています。

帰国時に売るのが忍びなく、夫は持ち帰ろうとも言っていました。
(配送費がとても高いので、あきらめました。。。)



ソファを売る前の一枚。またインドに帰ってきたら家具を買おう。




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